虚心[本]
2013.12.02 Mon本を読んでいてはっとする一時
(周りの音が耳に入ってくる中で本と私が静かに向かいあっているかんじ)
が好きだ。
今はこれ。
小林秀雄の文章は格好いい。
・・・或る助言が見事か詰らぬかは、
偏にその実践的意義にかかっている。
極言すれば助言を実行した上でなければ、
助言の真価はわからぬ、この逆説的性格は
あらゆる名助言に共通した性格である。
実行をはなれて助言はない。
そこで実行となれば、人間にとって元来
洒落た実行もひねくれた実行もない、
ことごとく実行とは平凡なものだ。
平凡こそ実行の持つ最大の性格なのだ。
だからこそ名助言はすべて平凡に見えるのだ。
《P.26》