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閃光 [本]
2017.02.12 Sun『生きがいについて』(神谷美恵子 著) を
読んでいたところ、こんな文章に出会い
…肉体的快楽こそわが生きがい、とかんちがいして
そのあとを追いまわしたあげく、
結局みじめな敗残者としての自己をみいだした例は
小説にも実世界にも数知れない。
官能的な陶酔もまた生命力の発現であり
讃歌であることはたしかであるが、
人格的な愛から切りはなされている場合には
その輝きは線香花火のようにはかない。
しかし束の間のはなばなしい光輝は
ひとの心の眼をくらませるほど圧倒的であるから、
人格のもっと重要な部分がみたされないままに
とりのこされていることを忘れさせる作用を持つ。
とはいえ歓楽のあとにはにがい後味が残り、
そのにが味は暗黙のうちにこの快楽が生きがい感とは
ほど遠いものであることをものがたるのである。…
重信ナオコのことを思い出しました。
昨夜は横浜のシネマ・ジャック&ベティで
『過激派オペラ』上映後トークに登壇。
はじめてご覧になるお客様がほとんどで
たいへんありがたかったです。
お寒い中、ありがとうございました。
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