チベットの古いターコイズ [日々] 2010年06月05日 (Sat)
昨日、旅を続ける友達に再会した。
日本の海で。
10年来の付き合いで、会わない時は全く会わないけど、川が分かれて流れてもいつかまた海でひとつになるように、縁があればまた必ず会うことになるんだなぁ〜。
昨日、私は大事な石を海に捨てた。
大切なものを失う代わりに。
どんなに大切なものでも、人より大切なものなんてないもの。
だから、身代わりに・・・
波打ち際に投げたその石は、あっけなくまたたく間に波にさらわれて、引き込まれて、すぐ見えなくなって、手の届かない海の奥へと行ってしまった。
投げ捨ててすぐは、案外また砂浜に打ち上げられたり、探せば見つかるんじゃないかと思ったけど、ダメでした。
大きな海が、ごっくんと飲み込んだ。
美味しかった??
私は切なかった。
私としばらくの間、一緒にいてくれてありがとう。
またどこかを旅するの。
と、何度も私の節目を目撃している友達にも見られないように捨てたんだけど、なんとも不思議。その直後に「チベットのお土産っ」と言って、突然この石をくれたのです。
100年以上も昔のチベットの人々が身に付けていたお守りの石!!
友達が色んな国を歩いて、手に入れたものたち。それを太陽の下で、砂浜に布を敷いて広げて、たくさんある中から好きなのを選んでいいよと言われ、さんざん悩んだあげく、この石を選びました。
いわゆるターコイズっぽい明るいブルーのものや、茶色っぽいの、濃いグリーンなど様々で、とても選べないよ〜!と思ったけど、一番最後に見つけたこのそら豆みたいなこいつをチョイスしました。その時たまたま焼酎に枝豆を食べていたし。
濃く深いグリーンに、所々明るいブルーが混じり、黒い網目が入っている、美しいチベタンターコイズ。色が深いほど、古いものなんだって。
昔の人が身に付けていたもので、糸を通す穴があいている。
つるつると滑らかで、あたたかい小石。
あたたかいというか、熱いの!
本当に、触ると熱くてびっくりします。
ずっと、こんなに熱を持ちながら生きてきたのかなぁ?
それとも、私に出会って、また熱を持ち始めたの?
私と反応して、その熱が生まれるの?
今は私だけが、その熱を感じていいの。
嬉しい。
ひとつのものを手放したら、代わりにこんな出会いがありました。
海は広いな、大きいな。
月は上るし、日はしずむ。