長谷部安春監督 2009年06月21日 (Sun)
ドラマ『あぶない刑事』や『相棒』シリーズ、映画『野良猫ロック』などを手がけた長谷部安春監督が、先日肺炎のためお亡くなりになった事を、昨日ニュースで知りました。
私が出演させていただいた映画『鑑識・米沢守の事件簿』が、彼の最後の映画作品になったということで、とてもびっくりしました。
ほんの数日しか接していませんが、とてもパワフルで元気で、力強い方だと思いました。
私は主人公の同僚の役で、出番は少なかったのですが、せっかく出るんだからとなるべく映るようにして下さったり、衣装合わせの時に、最初は地味なベージュのスーツだったのに、目立つように、華やかなピンクのスーツに変えて下さったりしたのを覚えています。
そんな監督に、私は撮影初日の、しょっぱなから怒られました。
怒られた、というか、怒鳴られた。何の技術もない私に対する、演技のアドバイス。
初めての現場でとても緊張していて、不安で仕方なくて、おそるおそる現場に入ると一発目に飛んで来た長谷部監督の怒鳴り声。それで一瞬で目が覚めて、気を引き締めることができました。っていうか、心は半泣きだったんだけど!
何もできない自分が悔しかった。でももっと頑張ろうと思った。
そうやって喝を入れてくれる人に出会えると、いつも一回り成長させてもらえたような気がするのです。
そうやって、怒る、というのは、とてもエネルギーのいる事だと思います。
それは、人や仕事に対する「愛」だと思うんです。
面と向かってちゃんとご指導していただいて、とてもありがたかったです。
長谷部監督と、少しでも関わる事が出来て、幸せです。
監督に怒鳴られた事、ずっと忘れません。
その経験を糧に、もっと成長したいと思います。
心より、ご冥福をお祈りいたします。