タカハシさん2[本]
2012.01.23 Mon件の学校では
子どもたちが文字や算数を学びたいと言い出すまで
先生たちはずっと待つのだそうです。
「教える」ということが行われなくても学ぶということは
私たちも経験したことがあるのではないでしょうか
とも、仰っていました。
例えばタカハシさんは
中学校の友だちからたくさんのことを学んだそうです。
その子の言葉や佇まいがかっこよくて、気になって、
彼の読んでいる本をちらっと見て覚えて読んだり
彼の本棚の蔵書を丸把握したり・・・
あぁ、私もそういうことあるある。
村上春樹さんの小説を読んでみたいと思ったのは
小学校からの親友がよく読んでいたからだったなぁ。
(でも彼女が面白いよと勧めてきたことなんて一度もない)
松本清張、太宰治、芥川龍之介を好む渋い女子だ。
慕っていた(しかし態度は生意気)中学の国語の先生が
授業の始まる前に『魔の山』を読んでいたのも
ずっと覚えている。
「ウカイさん、その本面白いんですか」と聞くと
「そんなに面白くないですねぇ」と返された。
でも先生が静かにその本を読んでいると
何だか読みたい気持ちになった。