夜10時くらいに友だちが遊びに来た。[本]
2010.03.09 Tue「いま何してんの。ちょっと話さへん?」
と仕事終わりに電話をかけてきた。
私はお風呂から上がって本を読んでぽけーとしていて
早めに寝ようかと思っていたところだったが、
明日特に用事もないことだし久しぶりに会いたいと思って
「ほんなら家きいや」と呼び寄せた。
寝間着だけど部屋ちらかってるけどまいっか。
一日の中に全く予定になかったことが起こるのは
ちょっとたのしい。
高校生のときに出会った彼女は今美容院で働いている。
第一印象、苦手な人。
《なんだこの遠慮なくものをズケズケ言ってくる感じは、
友だちになんないタイプだわ》
と思ってたのになんとなく一緒にお弁当を食べ
球技大会に向け同じチームでがんばっているうちに
仲良くなっていた(ようなのだ)。
自分の決めつけはほんとあてにならない。
本棚をまじまじと見ている友だち。
「なんなんこれ説明文ばっかり?」
あぁ、批評とかエッセイとか・・・。って
「説明文て言い方久しぶりに聞いたわ(笑)」
「よう言うてたやん。漢文、小説、説明文、みたいな」
国語の授業の時間へ
いきなり引き戻されたような感覚がしておかしかった。
「小説、全然ないやろ」
「ほんまやなぁ。小説読んでるイメージあったのに」
それはきっと高校の図書室で
『ねじまき鳥クロニクル』を読んでいるときに
彼女が話しかけてきたことがあったからだ。
なに読んでるんと聞かれて
「ねじまき鳥クロニクル」と答えると
「???」という顔をしていた。その後
「なんて?」
「ねじまき鳥クロニクル」
という(さながらコントのような)やりとりを繰り返して
「で、それなに」
「ムラカミハルキの小説」
ねじまきどりくろにくる。
今声に出してみても変わったタイトルだなと思う。
二人でだらだらしているときに
彼女の携帯に仕事の電話が二度ほどかかってきた。
電話で話しているときの彼女は友だちではなく
しっかりと大人の口調で対応している女の人だった。
11時半ごろ帰って行った。
お互いお腹が減っていて
ラーメンを食べに行きたい気分だったけどがまん。
「今度早い時間に食べ行こ」
「休みの日あるん?」
「うーん・・・シャンプーが合格せんと休みないな(笑)」
現在シャンプーの練習中らしい。
先輩の指導を受けているところを想像した。
人にシャンプーするのむずかしそう。
以前、彼女の頭皮マッサージのモニター(という名の練習台)
になったことがある。
心地よさとは程遠く痛かった旨を伝えると
「髪の毛ひっぱってた?
いやいや、あんときよりはうまくなってるから」
「(ほんまかいな笑)はよ合格してやー」
布団の中で『深夜食堂』を読んで寝た。
ぐぐぅ。