富永美樹 公式ブログ「シュフ富永美樹の今日もマイスペースで。・・・ね」


2016年08月23日(火)

デスバレー国立公園へ・後編1 [アウトドア・旅(森里川海)]



目を開けると


まだ 世の中は  真っ暗 だった 。


前夜 は デニーズ から 戻り シャワー を して


確か


8時すぎ には すでに 寝入ってしまった 気がする …


時計 を 見ると 時刻 は 午前4時半 、


トイレ に 行き もう一度 ベッド に 入ってみたが


「 さすがに もう 寝れないか … 」


いや 、 眠れない というのとも 少し 違った 。


早く 出かけたくて ワクワク しちゃって


どうしようもなく 抑えられない 衝動 …


しかし まだ さすがに 早い 


私は リュックから


「 地球の歩き方・アメリカ国立公園編 」 を 取り出して 読み始めた  。


今日 向かう先 の 予習   である 。


いよいよ あと 何時間後 には その地 に 立つのだ …


ずっと 行きたかった その場所 に …







5時 に なり


いよいよ ベッドにいることも 苦痛 に なってきた私 は


起き上がり 歯磨き を 始める


「 今日 は


特に 念入り に 塗っておかないとな … 」


砂漠 の 強烈な日射し と 照り返し に 備えて


ファンデーション も しっかり と …


窓の外が 明るくなってきた頃 ようやく オット も 動き始めた 。


まずは 朝 の  一服 …


ドア を 開けて 外 へ 出て行く 。


私も つられて 外へ 、 そして


煙 が 来ないよう オット の 風上 に 立つ


ちょうどその時 目の前 の 駐車場 の 向こう …


そびえたつ 岩山 から


太陽 が 顔 を のぞかせ始めた  。


その黄金色の輝き が 少しずつ 大きくなっていく …


ようやく 世の中 に 朝 が 来た


まもなく 出発 の 時間 だ




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ビーティ の 町 から 走り出して すぐに


どうやら 私たち は


デスバレー国立公園内 に 入ったようだった


普通 アメリカの国立公園 には 入り口 に ゲート が あり


そこで だいたい 入園料金 を 支払うのだが


なぜか ここには ゲートらしきもの は 見当たらない


「 入ったんだよね ? 」


「 地図上 は 入った … はず … 」


ということは 再び カリフォルニア州に 入ったはず だった


デスバレー国立公園 は カリフォルニア州の 東の端 …


南北 に 長く 広がる


長野県 と ほぼ同じ広さ の 国立公園 だ


前方の山に 向かって 一本道 を 進んでいく




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しばらく 走ると


道 が 2つ に 分かれるところ に 着いた


どうやら ここが 「 ヘルズゲート 」  だな


先ほど 本 で 予習したばかり の 「 地獄への入り口 」 と呼ばれる 場所だ 。


ここを 下ると 本格的 に


デスバレー = 死の谷 の いよいよ 「 谷 」 へと 入って行く


谷を見下ろす その場所 には


あずまや と ベンチ …


座って しばし 景色 を 眺める


まだ 朝の 8時前 なのにもう既に 暑かった




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「 とりあえず 水 と 何か 食べるもの


買いに行く ? 」


暑い であろうこと は 理解してきた つもりだったが


想像 を はるかに 超えた 暑さだった


この時間 で これなら 日中 は どうなるのか …


すでに 不安 に なり始めていた


まずは ここから 一番近い


園内 の 町 を 目指すことにした







谷 に 向けて 坂 を 下る


草 も 生えない


岩 と 砂 だけの 大地 … 。


乾燥した空気 と 灼熱の太陽 、


そして 岩山に囲まれた谷 という 盆地のような その地形 が


熱せられた空気 を ため込んでしまい


息をするのも 苦しいような 世界 を そこに 作りあげていた


「 まるで サウナ だね … 」


車は すぐに


ストーブパイプウェルズ という ビレッジ に 着いた


太陽 が 痛すぎて


目の前 の 土産物店 に あわてて 駆け込む 。


クーラー が すさまじく よく効いた 店内 で


お土産 を 見るふりをしながら


このあと の 予定 を 話し合う


「 これ 日中 に 色々 見て回る のは


正直 、 キケンだと 思う 」


オット も 異論 は ない ようだった


ひとまず ここで 何か お腹 に 入れて


向かい の ビジターセンター で 入園料 を 払い


園内マップ や 情報が載っている冊子 を もらったら


今宵 の 宿 に 向かおう


ということに なった


店 で サンドイッチ と 飲み物 を 買って


屋根 の 下 、 日陰 の ベンチ で 食べる


「 暑いね 」


「 ヤバいね 」


しゃべるのも 億劫になる 暑さ だった


パン の 匂い に 誘われたのか


スズメたち が 寄ってきた


「 キミたち こんな暑いところで


どうやって 暮らしてるの … 」


水とか どうしてるんだろう …


初めて スズメ を 「 すごいな … 」


思った瞬間 だった




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今宵の宿 と 言っても


実は 予約 を してあるわけではなかった


勝手に こちらが 泊まろうと考えているだけの


園内 の 中心地 、 ファーニスクリーク という ビレッジ にある


部屋数 200以上 の 宿泊施設 …


エントランス の すぐ横 に フロント の 建物 が あり


まずは そこへ 向かう




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ここまで 1泊ずつ だったので


そろそろ 連泊 して 少し ゆっくりしたかった


空いていれば 2泊分 押さえよう …


そう 話し合っていた


デスバレー国立公園 が 一番 賑わう のは 冬 だ 。


夏 は その 殺人的暑さ  ゆえ


人 が 極端に減るのだという


事実 、 5月下旬 の この時期


ファーニスクリーク に ある もうひとつのホテル は


すでに オフシーズン に 入り 休業中 だった


なので もし ここ が 空いていなければ


私たちは 再び 園外に出て 宿を 探さなければならなかったが


空いているだろう … 確信 に 近いものがあった


案の定 部屋 は 空いていて


しかも まだ 昼の 11時すぎ だと いうのに


チェックイン も できるとのことだった


「 もう 部屋 入っていいって 」


おそらく やりとりを 理解していないであろう オット に 告げる 。


せっかく の 2連泊 、 中庭 に 面した


少し いい部屋 を 押さえた


車 を 玄関前 に つけ


部屋 に 入る


「 涼しい 〜 」


エアコン 万歳 ! 私は ベッド に 倒れこんだ


そのまま どうやら 眠りにおちてしまったようだった




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寝てしまった と 言っても 1時間ほど だったようだ


まだ 時刻 は 午後2時前 …


しばらく 部屋 で 暑さを やりすごさないといけない …


なにせ 外の気温 を 測って 驚いた




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どこへ 行くにも オット が常に 携帯している


デジタル時計 …




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「 41.5℃ だって … 」


「 日陰 に 置いてるのに 」


しかも 湿度 に いたっては LL の 表示 …


湿度低すぎ計測不能 … ってやつ である


日なた に 出ることは 命を危険にさらすこと …


なんだか そんな気 さえ してくる


その時 中庭 の 向こうから 歓声 が 聞こえた


「 プール 入ってる人 いるんだね 」


この日差し の 下では やけどしていまいそうだ …


でも ここまで来て ずっと エアコン の 効いた 部屋 に いるのも


どうなのだろう … とも 思う 。


「 勇気出して 行ってみる ? 」


ようやく 水着 を 着て 部屋 を 出るのに


30分以上 かかった


45歳 … もう そんなに 勇気 は 持ち合わせていないみたいだ




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それでも それは なかなか 気持ちのいい プール だった 。


遠くに 山 を 眺めながら


ひんやり と した 水 に 入る




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優雅 に 水と戯れたい ところだったが


やはり 日差し が すごい 。


結局 20分ほど で 部屋 に 逃げ帰ることになった


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そして 夕方 4時すぎ


「 そろそろ 少し 気温下がったかも 」


いよいよ 出かけることにした 。


その前 に フロント に 立ち寄る 。


つい 数時間前 、 2泊 で チェックイン したばかり だったが


「 やっぱり ここに 2泊は


無理 な 気がする 」


いかんせん 昼間 に 全く 動きが取れない 。


この時期 日は長い …


今から 急いで 見るところ は 見て


明日 には ここから 脱出しよう …


そう 、 脱出 という 言葉が 一番 ピッタリな気がした 。


フロント で やっぱり 1泊にします … と 伝える


キャンセル料 とか 言われるかな ? と 思ったが


「 あぁ OK ! 」


なんとも アッサリ だった 。







そうと決まったら 見るべき 風景 を 見に行くだけだ 。


今日しかない と 思ったら 暑いなどとも 言っていられなかった


まず 目指すのは 西半球 の 最低地点   …


バッドウォーター Bad Water と 呼ばれる その場所 は


以前から 写真で見て 一度行ってみたい と ずっと思っていた場所 だった


「 ほんとに 白い 」


近づくにつれ その 真っ白な大地 は 強烈な日差し を 受けて


まぶしく 輝いていた




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かつては 塩水湖 だったという その場所 には


塩の結晶 が 地平線まで 続いている




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いざ 私も 大塩原 を 歩き始めたものの


暑さ と 眩しさ で すぐに 引き返す


オットに至っては 駐車場の車 の そばから 離れようともしなかった




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「 コレ … やっぱり ちょっと 無理だねぇ 」


太陽の下 に 出ると あっという間に 体力を奪われる 。


それでも 西半球 の 最低地点 に 立った …


という 証拠 の 看板 だけは なんとか 撮影して


車に 乗り込んだ


「 正面の 崖 の 白い看板 が 海抜0m らしいよ 」


暑さ で あらゆることに 興味を失いつつある オット に


今さっき 撮影した 写真 を 見せた


「 へぇ 0mが あんなに上 なんだ 」


理解 できるような できないような …


海抜マイナス86m の 地面 に 立つ という 経験 。


とにかく 不思議 な 感覚 に なる 場所だった




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このあと は 車の中 からの 観光 に 切り替えた 。




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「 芸術家たち の パレット 」 という名 の


色とりどり の 岩山 や




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バッドウォーター を 上から 見下ろす


標高1669m の ダンテスビュー …


眼下には 先ほどまでいた 海抜マイナス86m の 大塩原 が 広がり


正面 には デスバレー国立公園 の 最高地点 …


3368m の テレスコープ峰 …


標高差 3454m が 一度に 視界に 入ってくるという 眺望 …




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言葉 を 発することもなく


正面の山々 に 太陽 が 隠れるまで


ただただ 眺めていた


死の谷 に 夜 が 舞い降りようとしていた




Posted by 富永美樹 at 23時55分   パーマリンク


2016年08月20日(土)

デスバレー国立公園へ・中編 [アウトドア・旅(森里川海)]



翌朝 。


明るくなると


ようやく 自分たち が いる 場所 の 全容 が わかり始めた 。


そこは 町 というには ほど遠い …


フリーウェイ の 出口 の ところに


ガソリンスタンド と コンビニ 、


そして 私たち が 泊まったホテル … 。


3軒 だけ …


まさに それだけの 場所 だった


周り は 草 も 生えない 茶色 の 岩山 だらけで


その 崖沿い には 1本 の 線路 が 走り


貨物列車 が 絶えず 警笛 を 鳴らしながら


恐ろしく ゆっくりとした スピード で


ゴトゴト と 岩山 を 登っていくのだった


「 はぁ どおりで ね … 」


歯 を 磨きながら 部屋の外 に 出てきた オット が つぶやいた


きっと 私が そうだったように


オット も あの 警笛音 が 気になっていたに違いない


明け方 何度 あの …


「 ファンッファーン 」 に 起こされたことか …


「 うん 。 なんか でも いいとこだね 」


うがい を 終えた オット が 言った


確かに 。


青い空 と カラカラ の 大地 と そこに 響く 警笛の音 …


アメリカ大陸 に 来たんだなぁ


という 実感 が ひしひしと わき上がってくる


さぁ


日焼け止め の ため しっかり ファンデーション を 塗ったら


いざ 国立公園 を 目指して 出発 だ


私は ベッド の 上に 地図 を 広げて 最終確認 …


ワガ家 の


アメリカドライブ旅 に おける   役割分担 は  明解 である 。


オット が プランナー & ドライバー で それ以外 が 私 …


つまり ナビ も するし ホテル も とるし


もっと わかりやすく 言うと


英語 を しゃべる係 が  私 … 。


「 え〜と 今 が おそらく このへん …


まずは 引き続き この 15号線  を ラスベガス方面 へ


途中 ネバダ州 との 州境 の 手前 …


ベイカー ってとこで 一般道127号 に おりて


127 を 北上


ショーション という 町 を 目指す … と 」


昨晩 オット に 説明された  行程 の 復習 …


アメリカ の ありがたいところ は 道が 簡単 な こと 。


大都市 さえ 抜けてしまえば


存在する道 が 限られているからほぼ 間違うことはない 。


チェックアウト を して コンビニ で 水 を 買ったら


「 よし 行くか … 」


白い車 は 再び フリーウェイ の 入り口 へと 吸い込まれた




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道のり は 順調 だった 。


たまに来る 分岐 の ところさえ 間違えなければ


何百キロ 走っても タダ の


素晴らしく 走りやすい フリーウェイ が


私たち を 目的地 まで 連れて行ってくれる 。


1時間半 ほど 走ると ベイカー に 到着 、


ここで フリーウェイ とは  お別れだ


一般道 127号線 は


岩山 に 囲まれた 砂の大地 の 真ん中 を 走る 一本道 で


私たち以外 に 通る 車 は ほとんど ない 。


「 わぁ この道 …


貸し切り じゃん 」


こんなに 広いところ に 私たちだけ …


すごい ような こわい ような 。


アメリカ西部 特有 の


地平線まで 続く カラカラ の 茶色い 大地 の 上を


ラジオ から 流れてくる カントリーミュージック を 聞きながら


進んで行く …


ちょうど お昼になる頃


私たち は ショーション に 到着 した




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アメリカ を 日本 の 感覚 で 計ってはいけない …


大陸 を 車 で 走るたび 思わされる 。


地図 に 地名 が 書いてあるのだから そこそこ の 町 かな ?


と 思っていた ショーション だが


到着 してみると これまた 道沿い に


古びたダイナー が 1軒 と 案内所 兼 土産物屋 に


あとは 家 が 2、3軒 …


「 何にも ないねぇ … 」


ここで ランチ を しようと 思っていたのだが


すっかり アテ が 外れてしまった 。


「 とりあえず ビジターセンター 入ってみる ? 」


昔 は ガソリンスタンド だった 面影 が ふんだん に 残る


三角屋根 の 建物 に 入ってみる 。


ドア を 開けると 白髪 の おばあさん が 一人だけ …


カウンター から チラリ と こちらを 見ると


「 ハロー 」 と 声を かけてきた 。


そうだ 、 このあたり の 細かい地図 を もらっておこうかな …


その 地図 を 見ながら


おばあさん に 改めて 行き方 を 教えてもらう


すぐ先 を 左折したら


デスバレー国立公園 の 南側 の ゲート までは


どうやら もう そんなには ないらしい …


「 けっこう 近いみたいだよ  」


オット に 声 を かけたが 返事 が ない 。


「 あれ ? 」


探すと 奥の 土産物の棚 の 前 で


一点 を みつめ 立ちすくんでいる 。


近づいていくと オットの視線の先 には 一冊 の 本 …


タイトル は 「 エリア51 」 … 。







その文字 を 見た瞬間


私には オット が 考えていること …


次に 発するであろう 言葉 まで …


まさに 一瞬にして わかってしまった


そして それが このあとの 予定 を


大きく変えるかもしれない … ということも 。


「 ねぇ ここから エリア51 って 近いのか


おばあさん に 聞いてよ 」


… やっぱり 。


想像どおり オット は すでに 行く気 に なっていた


好きな番組 は NHKBS 「 超常現象ファイル 」 で


エイリアン が 出てくる 映画 は 絶対 に チェックする …


そんな オット が


アメリカ最大 の 秘密基地 と 言われる


そして 墜落した UFO が 運びこまれた ? とか 言われている


エリア51 を 素通りするはずがない 。


「 お願い … 3時間 くらい かかるって 言って 」


おばあさん に 向かって 念を送りながら


私は 入り口 の ほうへ 戻る


「 アバウト ワンナワー 」


うわ 思ったより 近いな …


しかも めったに 英語を理解しないオット が


こういう時 に 限って 聞き取れていた …


「 1時間って 言ったよね ! 行こうよ 」


目的地 を 目前 にして …


寄り道 が 決まった 。




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今回 目指していた 2つの国立公園 は


どちらも カリフォルニア州 に ある 。


しかし エリア51 が あるのは ネバダ州 …


左折するはずだった 道 を 横目 に


白い車 は 引き続き 東へと 進むことになった


ほどなく 「 ここから ネバダ州 」みたいな 看板 が あり


私たちは あっけなく 州 を 越える 。


「 この道 が 突き当たった ところ に


今度は 南北 に 道が 走ってて


その東側 が 通称エリア51 って 呼ばれる 基地みたい 」


地図 を 見ながら


おばあさん に された通り の 説明 を オット に する 。


言われたように 1時間 も 走ると


確かに 1本の道 に ぶつかったのだが


その角 にも 特に 何が あるわけでもなく


どちらに 曲がればいいかも よく わからなかった 。


地図によると 右折すれば ラスベガス


左折すると


デスバレー国立公園 の 東端 を 北上 することになる


「 最終的には 左折だろうから


とりあえず 右行ってみる ? 」


岩山と 砂 しか 目に入ってこない その 三差路 を 右へ …


すると 何やら 目を引く 建物が 現れた 。




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「 エイリアンセンター ? 」


なんだ コレ … しかも なんちゅう 色 …


少々 引き気味 の 私 に 気づくこともなく


すでに オット は 興味津々 だった …


「 入ってみようよ 〜 何か食べる物も あるかもよ 」


そうなのだ


とにかく お腹が減っていた 。


店に入ると まず 手前 に 土産物 が わんさか と あり


一番奥 に レストラン が あった







「 エイリアンバーガー とか あるかな ? 」


しかし メニュー は 到って普通 の それ だった


チーズバーガー と スープ 、 サラダ …


食べ終えて チップ を 計算している私 に


待ちきれないオット が 子供のような声 で 言う 。


「 先に お土産 見に行ってていい ? 」


「 はいはい どうぞ〜 」


顔も上げずに 私は 答える 。


またしても ワガ家に


ヘンテコなもの が 増えそうな予感 を ぷんぷん させつつ


オット は ウキウキ と お土産 を 見に行ったのだった 。




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「 なにそれ … いらないよ 〜 」


言ってもムダ なのは わかりつつ 妻としては  ささやかな抗議 …


このやりとりが 何度か 繰り返されたのち


結局


友達の子供たち への お土産 も 含めてだが


7千円ぐらい の エイリアングッズ が


オット の 部屋 に 仲間入りすることになった


「 ほら もう 行こうよ 」


なんとか 今日中 に デスバレー国立公園 に たどり着きたい …


目の前 の 道 を 北上 して


公園の北側 の ゲート近く の 町 、


ビーティ を 目指すことにした 。


結局 エリア51 は どこにあるのか …


「 きっと この山 の 向こう とか なのかなぁ 」


まるで わからなかった




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この 寄り道 を すっかり 楽しんだ オット と


この 寄り道 は 本当に 必要だったのか


イマイチ 納得のいかない 私 とを 乗せた 白い車 は


その後 も ひたすら 走り続け


午後3時半すぎ ビーティ に 到着した 。


ここまでの距離 と 今の時間 を 考えると


今日 は この町 に 泊まるのが 得策 に 思えた 。


今までよりは 少し 大きな町 だが


ざっと 見たところ ホテル は 3、4軒


早いうちに 宿 を 押さえてしまうほうが 安心だった


中でも 一番 雰囲気のよさそうな


比較的 大きめのホテル を 狙う




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幸い にも 部屋 は 空いていて


しかも オットこだわり の 1階の部屋 を ゲット できた 。


傷だらけ の スーツケース を 運びいれ


ホッと 一息 …


「 今日 は 早めに 夕飯食べて


早めに 休もう 」


明るいうちに 近くに みつけてあった


日本でも おなじみ デニーズ へ 向かう




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アメリカ に 着いて 2日目 …


最初 の 目的地 は ようやく


すぐそばまで せまっていた




Posted by 富永美樹 at 18時00分   パーマリンク


2016年08月18日(木)

デスバレー国立公園へ・前編 [アウトドア・旅(森里川海)]



5月 の ある日 。


仕事 を 終えた オット と 私 は


タクシー で 羽田空港 に 向かっていた 。


いつもなら 空港までは 自分たち の 車 だが


今回ばかり は 仕方がない 。


日 が 変わった 午前0時10分 の 羽田発 ロサンゼルス行き


しかし 帰り は ロス からの 成田便 …


急に 休み を もらえることになり


あわてて エアライン に 電話して


取れたのが この フライト だった 。


それでも 前回 の アラスカ 「 デナリ国立公園 」 以来


4年ぶり の アメリカ 国立公園めぐり …


「 ようやく 行けるね 〜 」


空港 に 到着した 私たち は 目 を 合わせた 。


あわてて パッキングした 傷だらけ の スーツケース を


少しだけ 恥ずかしく 思いながら


チェックイン を するため カウンターへと 向かう …







しかし ここで 少々 問題 が 発生する 。


「 ESTA の 申請 は お済みですか ? 」


… エスタ 。


なんだっけ ?


あぁ アメリカ 行くのに 必要なやつ …


ヤバイ まっっったく 忘れてた


「 いえ してないです … 」


どうすんだろ こういう時 って…


「 では フライトまで お時間 ありますので


パソコン か スマートフォン で 申請して下さい 」


え … 今から ?


でも それが ないと チェックイン できないのだと言う


そりゃ そうだよね 決まり だもの


ていうか あんなに 何度も 行ってるのに


ESTA を 忘れるなんて あたしの バカバカ … 。


こういう時 オット が 一切 頼りにならないこと は


結婚して 18年 私が 一番 よく 知っている 。


そう ワガ家 では パソコン・スマホ は 妻 の 担当 …


とりあえず カウンター の はじっこ の 方に 移動して


ESTA の ホームページ を 開いた 。


「 え … 」


質問 何個 あんねん !


関西人 で なくとも 関西弁 で ツッコミたくなるほどの


Q&A の オンパレード …


「 こ … こんなに あるんですか 」


つい 低い声 で カウンター の お姉さん に 聞いてしまう 。


「 最近 変わったようでして … 」


だよね


何年か前 申請したとき は こんなに ギョッと しなかったもの …


これを 2人分 …


フライト に 間に合うだろうか


口には 出さないものの 不安 が よぎる


こういう時 は まず 集中できる環境作り が 何より大切だ


「 ねぇ まだ ? 」


などという オットから の 横やり に  イラッ と することなど


絶対 に あってはならない …


申請 が 間に合わなければ チェックイン させてもらえない


それは すなわち


ここ 羽田空港 から 家 に 戻ること を  意味する …


プレッシャー で こわばった顔 を 作り笑い に 変えて


私は オット の 方 に 振り向いた


「 ねぇ


ちょっと 時間かかりそうだから 本屋さん でも 行ってて 」


オット は 旅先 で 読書 を するので


空港 で よく 本屋 に行く 。


お願い …


今は 何も言わず ほっといて …


しかし


のんびりや の オット も さすがに 何か を 感じたのだろう …


「 いや 大丈夫 。 ここで いい 」


じゃ 黙っててね


表情 で そう 伝えると 私は スマホ の 画面 を にらみつけた  







「 あ ! いけました ! 」


カウンター内 の パソコン画面 を みつめていた お姉さん が


ひときわ 高い声 を あげる 。


どのくらい スマホ と 格闘 していたのだろう


ふと 横 を 見ると


リュック を しょって 立ったまま 読書 を している …


オット が いた 。


「 いけたよ 。 乗れるよ … 」


仕事 して パッキング して ようやく 空港 着いたら これか


なかなか な 1日 だったな …


ようやく 乗りこんだ 機内 での 記憶 は


ほぼ ない …







ロサンゼルス国際空港 に 到着後


まず 向かう のは レンタカー の オフィス だ 。


いつもと同じように 日本 で 予約 しているのだが


いつもと同じように 現地 で 吹っ掛けられる …


「 この 保険 も あったほうが … 」


「 この 車 に グレードアップ できるよ 」


いらない って 言っても


もう 断然 、 向こうのが 押し が 強い 。


多分


断れなさそうな 気弱 な 日本人カップル に


見えているんだろうな …


結果 断れない から その通り なんだけど 。


それでも なんとか 車種 の アップグレード は 阻止 し


保険 は 仕方なく より 高いもの に 入る …


プラス 200数十ドル か


いつか ハッキリ 「 NO ! 」


と 言える 人間 に なりたい


アメリカ の 空港 の レンタカー の カウンター で 思うこと は


いつも 同じ だ … 。


まぁ いいや


ここから 先 は 何の 予定 も ない


決めているのは 2つの 国立公園 に 行きたい


それだけ


傷だらけ の スーツケース と リュック 2つ を 車に積んで


白い レンタカー は


夕方 の ロス の 街へと 走り出した … 。







地図 を 手に


目指す は ロス から 北東 の 方向 …


途中 フリーウェイ沿い の ほどよきところ で


いつものように 一晩 過ごす ことにしよう 。


アメリカ の ありがたい ところ は


高速道路 が 無料 な こと と


走って走って 疲れたら すぐ 泊まれる ホテル が


フリーウェイ沿い に たくさん あること …


ほどなくして 助手席 の 窓 に


ロサンゼルス の 夜景 が 飛び込んできた 。


「 明るいな 〜 」


しかし ものの 10分 も 走ると


あっという間 に あたり は 暗がり だ 。


ロサンゼルス の 街 を 背 に まずは 東 を 目指し


15号線 に ぶつかったら 北 へ … 。


2時間半 ほど 走ったところで


「 そろそろ 泊まるところ探そうか … 」


運転 に 疲れた オット が つぶやいた 。


フリーウェイ沿い に みつけた 馴染み の チェーン の ホテル 。


始まったばかり の 夫婦旅 …


最初 の 宿 は


カリフォルニア の どこか の 真っ暗 で 小さな町 …


「 部屋 空いてますか ? 」


いよいよ 私たち の


行き当たりばったり旅 が 始まったのだった … 。




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( てなわけで


アメリカ旅行記 … 始まりました  (笑)


お盆 に 夜更かし して 小説 読んでたから


「 小説風 … 」 に なっちゃってますが … (^-^;


しばらく


お付き合いして  もらえるかな 〜 ?  (^-^)/ )




Posted by 富永美樹 at 22時54分   パーマリンク

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富永美樹

富永美樹

主婦/フリーアナウンサー/発酵マイスター。

夫婦で環境省 森里川海アンバサダーもつとめる。

趣味はキャンプ、サイクリング、トレッキング、焚き火など。国内はもちろん、アメリカやカナダの国立公園にもテントを持って出かけるほどのアウトドア好き。

2014年に富士山麓の森の中に家を建て、長年夫婦で憧れていた(半)田舎暮らしを始める。

東京と山梨を行き来する日々の中、2015年、番組の企画で西伊豆の戸田に3ヶ月移住。

海沿いの小さな町のあたたかい人たちに触れ、番組終了後も家を借り続け、結果、「人生はいつ何が起こるかわからない」を胸に、現在は3拠点で暮らしている。

好きな言葉は「生物多様性」。(=自分らしく生きる。そして他と支え合い生きる。)

2017年、料理好き&発酵マイスターとして、発酵食品を使った簡単なレシピも載った「発酵健康本」を出版。


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発酵マイスター 富永美樹プロデュース!魚頒布会

下記 URL から本人が詳しく書いているブログをご覧頂けます。

・2つの願いをひとつにしたら
・お魚惣菜の詳細
・プロデューサーですが消費者です




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